この記事の結論

  • 額面38.4万円 → 手取り約30万円。差の8.4万円を説明できれば「読めて」います
  • 健康保険・厚生年金は、会社があなたと同じ額をもう一度払っている(労使折半)
  • 天引きの正体が分かると、医療保険・iDeCo・ふるさと納税の判断が全部つながる

額面38.4万円は、こう分解される

額面38.4万円の行き先(モデルケース・35歳会社員)38.4万円
30.0万円
5.3万円
3.1万円
手取り 30.0万円社会保険料 5.3万円税金 3.1万円

社保=健康保険17,466円+厚生年金32,940円+雇用保険2,232円。税=所得税9,850円+住民税21,400円。

手取り率は約78%。毎月8.4万円、年間100万円超が天引きされています。 この中身を知らないまま働くのは、値札を見ずに買い物するのと同じ。

天引き6つの正体(30秒版)

項目何のお金かひとこと
健康保険料窓口負担を3割にする保険高額療養費・傷病手当金もここから
厚生年金保険料老後・障害・遺族の年金18.3%固定。会社と折半で本人9.15%
介護保険料介護が必要になったときの保険40歳の月から上乗せ
雇用保険料失業手当・育休給付の財源育休給付(賃金の67%)はここから
所得税国の税金(概算の前払い)年末調整で精算される
住民税自治体の税金(前年分の後払い)退職・転職の翌年に重いのはこのため

いちばん知られていない事実

モデルケースで、会社が別途負担している社会保険料(月)

約5.3万円

健康保険・厚生年金・介護保険は労使折半。あなたの明細から引かれた額とほぼ同じ金額を、会社がもう一度払っています。

厚生年金は本人32,940円+会社32,940円=月65,880円があなたの年金記録に。 「厚生年金は払い損」論は、この半分を無視した比較です。

社会保険料は「4〜6月の給与」で決まる

毎月の健康保険料と厚生年金保険料は、 その月の給与から計算されているわけではありません。4月・5月・6月の平均で1年分が決まります (標準報酬月額の定時決定)。

時期起きること
4〜6月この3か月の給与の平均が使われる
7月会社が年金事務所へ届け出る
9月〜翌年8月決まった保険料がこの12か月に適用される

この時期に残業が集中すると、1年間の保険料が上がります。ただし保険料が上がる=将来の年金も増える、という面もあります。 損とだけは言い切れません。

給与が大きく変わったときは、年の途中でも見直されます (随時改定)。昇給や異動から3か月続けて2等級以上変わった場合です。 逆にいえば、少し下がった程度では保険料は下がりません。

住民税だけ、仕組みが違う

所得税はその年の所得から概算で前払いし、年末調整で精算します。 一方、住民税は前の年の所得に対する税金を、 翌年6月から12か月に分けて払います。

所得税住民税
いつの所得にかかるかその年前の年
いつ天引きされるか毎月(概算)翌年6月〜翌々年5月
精算年末調整で過不足を調整精算なし(確定した額を分割)
収入ゼロになったらすぐ止まる前年分の請求が続く

退職した翌年がきついのはこれが理由です。収入が無くなっても、前年の所得にかかる住民税の請求は来ます。 転職で収入が下がった年も同じです。 辞める前に、翌年ぶんの住民税を見積もっておいてください。

読めると、判断が全部つながる

高額療養費・傷病手当金を知れば医療保険・就業不能保険の要不要を自分で判定できる。 所得税の仕組みが分かればiDeCo・ふるさと納税がなぜ効くかが分かる。 天引きの正体は、家計のすべての判断の土台です。

いちばん早いのは、自分の明細で確かめること。写真を撮るだけで、AIが1項目ずつ 画像の上に重ねて説明します(画像も結果もサーバーには保存しません)。

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